洋上風力発電のメリットとは

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洋上風力発電の設備における要領は2017年には544GWになると予想され、この設備容量の拡大は発電市場において2番目となる大きな成長幅となっており、この発電方法が今後の電力市場において拡大の要になることがわかっています。
再生可能エネルギーとして日本国内でも有名な発電方法には太陽光発電がありますが、日中の太陽が出ている時間のみしか発電を行えないデメリットがありました。
しかし風力発電の場合昼夜問わずに発電を行うことが出来るメリットを持ちます。
ただメリットだけではなく問題点もあり、現在主流となっている陸上設置型風力発電の場合、回転羽根を利用したブレードを回せるだけの風が確保出来る場所が限定されてしまい、風力発電所と風力発電装置稼働に伴い騒音被害が発生しやすいことが問題となります。
そこで騒音を気にせずに発電を行える方法として注目されているのが、「洋上風力発電」を利用した方法です。

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洋上風力発電のメリット

これは海洋上に風力発電の設備を作ることによって、海の上に設置された風車が風の力を借りて回転され、発電を行える方法を指します。

周りに障害物がないことで大きな風力を持続的に得れる

従来の風力発電と比較しても、洋上風力発電のメリットは大きく分けて2つのメリットがあるとされ、まず陸上と比較しても周りに障害物がないことで大きな風力を持続的に得ることが可能になる点です。
安定的な電力供給が従来の方法より大きく得ることが出来るメリットが挙げられます。

万が一の場合の人的被害や騒音といったリスクが低くなる

もう一つは洋上で行うことにより、万が一の場合の人的被害や騒音といったリスクが低くなることが挙げられ、設置場所の確保もしやすいことから風力発電市場において洋上化がだんだん活発になりつつあります。

洋上風力発電を積極的に取り入れているヨーロッパ諸国

世界的にもこの発電方法を積極的に取り入れているのがヨーロッパ諸国であり、2020年までに電力需要の20%を再生可能エネルギーで賄うという目標のもと、この発電方法に力を入れている傾向にあります。
実際にヨーロッパ諸国の風力発電における発電供給量は、毎年約10%ほど拡大しているなど堅調に成長している分野だと注目されています。
ヨーロッパ諸国以外にもイギリスは急速に風力発電供給量を伸ばしている傾向にあり、1996年より洋上風力発電導入に力を入れ、2008年にデンマークを抜いてから現在の5,355MWの発電量になるまでこの分野のグローバルリーダーです。
イギリスはこれmで技術取得を目的としたROUND1、海岸に近いとされる15の区域で実用化に成功しているROUND2、海岸から100km~300km以上離れている9つの区域で2020年までに完成を目指すROUND3のプロジェクトを勧めているなど、洋上化の勢いをさらに加速させている国の一つと言われています。

イギリスの洋上風力発電が急速に加速している理由

ヨーロッパ諸国と比較しても、イギリスの洋上風力発電が急速に加速している理由の一つに、イギリス独自の特徴が影響していると考えられます。
まずイギリスは国土面積が狭い特徴があり、242,500㎢と日本と比較しても面積が狭いことが明かります。
さらに人口密度は世界33位とアジアを除いて先進国の中で最も人口密度が高い国の一つとされます。
そのため陸上で発電を行うための十分な土地を確保することが出来ず、結果として洋上化につながりました。
そしてイギリスは四方を海で囲まれた島国となっているため、長い海岸線を持っている特徴を持ちます。
これにより必然的に経済水域が広くなることで、洋上風力発電を設置する場所を確保しやすいメリットがあります。
そして最後が洋上の風力発電方法は海洋上に発電装置をする必要があるため、陸上と比較してしっかりとした基盤を設置しなければなりません。
遠浅の海が広がっていることから海底に直接装置を設置することが可能となるため、風や並の影響を受けにくく発電がスムーズに行える特徴を持っています。
これらの3つの特徴からイギリスは最も洋上風力発電に適しているといわれており、同じく島国で海岸線が長く、国土面積が狭いという同じ環境の日本はイギリス同様に洋上の風力発電に適しているポテンシャルを秘めます。

まとめ

ただ日本の場合周りを囲む海は浅い海域ではないため、全く同じ条件を満たすことは不可能です。
そこで水深の深い沖合でも可能となる、浮体式の風力発電の研究が日々進められています。
この浮体式とは、船舶のような浮体構造物を建設することで、海底に固定したアンカーにつなぎとめる方法の洋上の装置となります。
水深が50メートルよりも深い海域でも設置することが可能であり、経済的、技術的共に有利だと注目されている方法です。
より広い海域でも装置を設置することが出来る上に、従来の着床式と比較してもタービン設置にかかる費用を抑えることができる特徴から、洋上における風力発電のゲームチェンジャーとしても世界的に注目されている技術です。
この技術は世界的にまだ新しい技術であり、実用化に向けて福岡県と長崎県、福島県において浮体式装置の実証研究事業が行われています。

最終更新日 2025年6月9日 by quasportl